あまり知られていないMCA無線の特徴とは?MCA無線のミニ知識を紹介

こちらのサイトは、災害時無線にも使用することができるといわれているけれども、知名度はIP無線機よりも低めであまり知られていないMCA無線に特化した情報をご紹介しており、特徴やミニ知識について解説しています。
特徴の中には色々なものがありますが、その中でもマルチチャンネルアクセス方式を採用している点と高いセキュリティがあるなどについて詳しく解説しているので、現在無線機の導入を検討されている人など参考にされると良いでしょう。
あまり知られていないMCA無線の特徴とは?MCA無線のミニ知識を紹介
Multi-Channel Accessを略してMCAと呼びますが、これはMCA無線と呼ばれるもので周博数の効率的な利用を目的にして開発が行われたものです。
ここではMCA無線機のミニ知識をご紹介していますが、MCA無線機の中でも最大の特徴は一つの周波数帯域をより多くの人々が順番に利用できる方式を採用しているなどが挙げられます。
順番に使うなどからも、利用することができる時間が設けてあるなどの特徴もあります。
MCA無線は一般業務用の陸上移動無線システム
MCA無線とは全国にある中継点を通して通信を行い、主に陸上移動で使用される無線システムです。
無線機同士ではなく中継点を通すことで全国的に通信が行えるようになっており、北海道から沖縄まで日本の各地をカバーすることができます。
エリアを区切って本社や支店がある範囲内だけで通信を行う、ユーザーコードで第三者の傍受を防ぐなどの使い方もできるようになっており、自由度の広さに反して高い性能が用意されているのもMCA無線の魅力でしょう。
また、MCA無線にはデータ通信やテレメータなど各種システムの追加も可能となっており、様々な業務で活用することができます。
利用範囲が業務用に限定されるため回線が混み合うこともなく、災害をはじめとした緊急時にも活躍してくれるでしょう。
24時間365日稼働している中継局を活用しながら、リアルタイムで各所の様子を確認しつつMCA無線で指示を出すなどの使い方もできるようになっています。
周波数の効率的な利用がMCA無線の強み
無線には色々な種類がありますが、その中でも一般業務用の陸上移動無線システムとして開発されたのが「MCA無線」です。
このMCA無線が持つ強みは周波数の効率的な利用が行えることにあり、ひとつの周波数帯を多くの利用者が順番に使用する方式です。
全ての通信は制御局という拠点で中継され、制御局では利用者に開いているチャンネルを割り当てることで通信の利用が可能となります。
中継局は国内に114ヵ所設置されており、ひとつの中継局が半径約20km~40kmの通信可能エリアを保持しているので、全国の中継局を利用すれば国内の主要エリアで通信を行えます。
国内全域をカバーする独立した通信網は電話網や携帯電話といった方法がありますが、無線機用の方法としてはMCA無線の中継機が唯一です。
またセキュリティ性が高い特徴を持つので、国・地方自治体や公共事業者、運輸や交通機関、自治体やライフラインなど幅広い場面で活用されています。
MCA無線はひとつの周波数帯を多くの人で利用できる
MCA無線機とIP無線機は比較が行われることが多いけれども、MCA無線のMCAはマルチチャンネルアクセスの略語で、周波数の効率的な使用を前提にしたもので一般業務用の陸上移動無線の一つです。
MCA無線において全ての通信は制御局と呼ばれる中継局が介入するのが特徴です。
制御局ではMCA無線を利用する側に対して空いているチャンネルをその都度割り当てが行われる形になります。
仮に、全てのチャンネルが使用されているときは順番が回って来るまで待つ必要がある、これは予約状態になるなどの意味です。
空きチャンネルが発生すると自動的に通信を可能にする通信チャンネルが割り当てられて会話を始めることができます。
なお、この無線機は一つの周波数帯をより多くの利用者が順番に使用できる方式になっていることはIP無線機との大きな違いになりますが、IP無線機は電話回線を利用するのに対しMCAでは電話回線を利用しないので災害時の備えとして利用されるなどの大きな違いを持ちます。
MCA無線導入には総合通信局への免許状の申請が必要になる
MCA無線は、遠距離用業務無線に位置付けられているため、使用する際は免許を取得しなければなりません。
免許取得には、管轄の総務省総合通信局への申請が必要になりますが、必要書類の提出から免許が発行されるまでには3週間前後かかかります。
もし総合通信局への申請を行わずにMCA無線を使用した場合、電波法違反となって処罰の対象になるので注意が必要です。
また、免許の有効期限は交付された日から起算して5年間となっているので、継続してMCA無線を利用する場合は再発行の手続きが必要になります。
再発行の申請は有効期限の6ヶ月前から3ヶ月前までとなっており、3ヶ月前を過ぎてしまうと新設手続きとなってしまうので注意しましょう。
なお、MCA無線の中継局には無線従事者が配置されているので、利用するにあたって無線従事者などの資格は不要です。
免許の取得は必要ですが、特別な資格は必要ないので業務用無線と比べると導入・利用しやすい無線と言えるでしょう。
MCA無線は混信などがなくクリアな音声で送受信できる
MCA無線は、無線機同士で直接電波をやり取りするのではなく、中継局を介して通信を行うという特徴があります。中継局は全国に100ヶ所以上あるので、全国規模での通信ができるというメリットがありますが、中継局では利用者ごとにユーザーコードが割り当てられます。同じユーザーコードを持つ利用者同士でしか通信が行えないような仕組みとなっているので、広域での通信でも混信や盗聴などの心配はありません。高いセキュリティ性が確保されているので、機密性が高い情報をやり取りする場合でも安心して利用できます。また、MCA無線にはアナログ方式のものとデジタル方式のものが存在するのですが、現在はデジタル方式が主流となっています。デジタル方式のMCA無線は、ノイズがないクリアな音質での通話が可能です。特に災害などの緊急時においては、混信が起こったりノイズが乗ったりすることは避けたいものですが、MCA無線であれば混信が起こらずクリアな音声で送受信することができます。
MCA無線は災害に強いので日本に向いている
MCA無線は、全国に設置された中継局を介して通信を行うため通信距離が非常に長いという特徴がありますが、この中継局はしっかりとした災害対策が施されています。日本は地震や豪雨、津波など様々なリスクが高い国で、いつ大規模な災害が起こってもおかしくありません。しかし、MCA無線の中継局は最大レベルの耐震補強が施されているとともに、自家発電装置を設置しているため停電が発生しても通信ができる体制が整えられています。実際に過去に起こった大地震や豪雨などにおいても、固定電話や携帯電話がつながりにくくなる中で、MCA無線は安定した通信が維持できたという実績もあります。また、既存の基地局を活用するMCA無線は導入コストが安く、月額使用料を支払うだけで全国規模の通信網を獲得することが可能です。無線局の免許は必要ですが、無線従事者を置く必要がないため、企業だけでなく自治体などの公的機関においても積極的に導入が進められています。
MCA無線はリーズナブルな月額費用で利用できる
MCA無線は中継局を介し通信を行うタイプの無線機であり、相手の無線機と直接電波の送受信を行うタイプとは異なり全国に設置された中継局を経由し通信を行うシステムです。MCA無線の中継局は全国に114ヵ所設置されているので、契約内容によっては全国での通信が可能になりますし、専用の通信網を利用することで混線や回線の混雑が起こらないといったメリットを持っています。無線機本体は業務利用専用のため購入もしくは、一部リースでの利用が可能であり、無線機を購入する場合は1台当たりのコストを見ると初期費用はハンディタイプなら18~20万円前後が必要となり、据え置き型なら10万円からが相場となります。そして月額費用は2,000円~2,500円程度とリーズナブルです。初期費用はかかりますがIP無線機を利用する場合を想定するとランニングコストは安く抑えられる特徴があり、長期的な利用を目的とされている場合にはこちらが便利です。
MCA無線にはGPS等を装備したスマートフォンタイプがある
業務用移動通信システムのMCA無線には、GPSなどの便利な機能を搭載したスマートフォンタイプも存在します。導入する企業が増えている、スマートフォンタイプのメリットは使いやすさです。無線機器は機種によって操作方法が異なるため、使い方を覚える手間と時間が必要になります。スマートフォンタイプであれば、日常生活で使い慣れているので、機械操作が苦手な人でも安心です。衛星を利用して居場所を瞬時に特定できるので、状況に応じた的確な指示を出すことができます。スマートフォンタイプのMCA無線は、導入に掛かるコストが若干高めです。本体価格に加えて専用の充電機器も購入すると、1台に付き20万弱のコストが掛かります。社員一人ひとりに携帯させる場合には、初期費用が高額になるケースも少なくありません。費用を抑えて導入する有効な手段が、アプリのインストールです。スマートフォンに予め搭載されているGPSを機能を使えて、月額1000円程度の費用なのでコスト削減に繋がります。
MCA無線はお互いの距離が30km以上離れている場合でもOK
MCA無線は、中継局を介して通信を行う無線機で相手の無線機と直接電波の送受信を行うトランシーバーとは異なり全国に設置してある中継局を経由する仕組みを持ちます。契約内容にもよりますが、MCA無線機は全国での通信が可能になることもあるので、互いの距離が30km以上離れている場合でも送受信が可能になるわけです。ちなみに、中継局は全国に114カ所で1か所の契約に対しての費用支払いが発生します。一般的に、一つの中継局で20kmから40km程度の範囲をカバーできる、そして契約次第では全国の通信が実現するなどの可能性を秘めた無線機といっても過言ではありません。業務用無線機の場合は、アンテナの設置などで初期投資が必要になって来ますが、既存の中継局を活用できるMCA無線機は余計なコストをかけることなく利用できる導入のしやすさも魅力の一つです。なお、MCA無線機は限定されたチャンネルをスムーズに振り分けが行われるので通信時間は3分から5分程度です。